概要
ロシア・ウクライナ戦争が始まって約1ヶ月が経過した。原油価格、希少金属、小麦などさまざまな”モノ”の値段が大幅に値上げされた。
長年、有事の円とされた日本円の急速な円安が進んでいる。ドル・円は約6年ぶりの1ドル120円を超えた。
円が安くなれば、海外に輸出する場合はメリットだが、反対に輸入する場合は多くのドルが必要となるためデメリットになる。
輸入に頼っている食物の値段や輸入製品の値段が上がることは避けられない状況。生活に影響を与えそうだ。
急速に円安に進んだ理由
ロシア・ウクライナ戦争が原因の1つとして挙げられる。資源産出国である両国の紛争が社会大きな不安をもたらし、資源の高騰を招いた。
通常、「有事の円」といわれるようにこういった自体には円は買われる傾向にある。
だが、日本の長期金利が0%台であるのに加えて、貿易赤字が続いていることから円の売り圧力が高まっている。
また、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が利上げをすると報道されている。ドルが利上げされれば、ドルと円の間で金利差が発生するためさらに円を売る圧力が強まる。
家計に与える影響
輸入に頼っている食品の値上げ
すでに、ロシアやウクライナが多く生産している小麦などは大幅に値上がりしている。円安が進めば、さらに値上げに拍車をかけることになるだろう。
ガソリン価格のさらなる高騰
日本は、原油のほぼ全てを輸入に頼っている。ロシアは、世界有数の産油国であるため円安でなくても原油の価格に影響を与える。
円の価値が下がっているため、ガソリン価格はさらに上昇する見込みもある。
レギュラー価格は、全国平均で170円を付けている。政府は、1リットルあたり最大25円の補助金を出すことを決定した。
ガソリン価格は、二重課税の問題もある。今後は、「トリガー条項」の撤廃について議論が起こるだろう。
電気やガス料金の値上げ
日本は、東日本大震災のあと原子力発電所が一部を除き停止している。その代わりに、火力発電の割合が大幅に増加した。
しかし、資源をもたない日本は、火力発電の燃料となる原油や天然ガス、石炭を海外からの輸入に頼っている。
資源自体が高騰していることに加えて、円安となれば輸入に不利になる。エネルギー価格の上昇と円安が組み合わって、一層の電力価格の上昇が危惧される。
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