2021年最大のトレンドは1つは、「EV」電気自動車です。米EVメーカーのテスラの時価総額はトヨタ自動車を超えました。EU(欧州連合)の環境規制を追い風に順調に販売台数を増やしています。
EVで最も重要となるのが、バッテリーの出力と耐久性、さらにコストが課題となっている。世界中のメーカーがしのぎを削って車載バッテリーを開発している。
日本政府は、2030年にガソリン車の販売を禁止することもEVにプラス材料。
富士経済によると、2024年には車載バッテリーの市場規模は6兆7304億円となると発表した。
ただ、LG化学製やサムスンSDI製バッテリーの発火事故が相次ぎ、技術確立の難しさがうかがえる。
CATL(中国)
車載バッテリーメーカーで最も注目を浴びているのがCATL。ATLの車載部門が独立してできた会社で、欧州メーカーや日本のメーカーも次々とCATLのバッテリーを導入している。
中国国内では、約45%と圧倒的なシェアをもつ。インドネシアに5000億円かけて新工場を建設中。
パナソニック
日本メーカーで最もシェアが高いのがパナソニックの車載部門。EVメーカーのテスラと協業でギガファクトリー設立。円形型バッテリーの製造なども行っている。
トヨタ自動車とも共同でプライム プラネット エナジー&ソリューションズ株式会社を設立している。
しかし、CATLやその他の中・韓バッテリーメーカーと競争が激化し、収益は厳しい状況。CATLとは受注量で大きく差がついています。
サムスンSDI(韓国)
サムスングループのディスプレイやバッテリーなどを手掛ける会社。
直近の決算では、バッテリー事業が黒字化したと発表。売上高の8割を占めるバッテリー事業が33%プラスとなり好調だ。
直近では、アマゾン出資の米EVリビアンにバッテリーを提供することを発表。
2019年、BMWとも10年3200億円の大型契約を受注している。
LG化学(韓国)
LGグループのバッテリーメーカーで世界有数のシェアを持つ。しかし、最近ではLG化学製の発火事故が相次いで起こっているため、懸念もある。
とはいえ、GMと合弁で世界最大級のバッテリー工場を建設、中国のEV用バッテリーの生産能力を倍にするなど動きは活発。
BYD(中国)
BYDは、他の4社と異なり自社でEVの開発も行っている。他にも、スマホなどの電子部品の組み立て事業も行う会社。
もともとは、自社でのみバッテリーを使っていたが、他のメーカーにも販売することを発表した。
しかし、直近の決算では、EVの販売台数が前年比で5%、売上高が28%減少していて苦戦している。
まとめ
EVは、エンジン車ことなりパーツ数が非常に少ないという特徴があります。中でも、最もコストがかかり航続距離と直結する重要パーツが車載バッテリーです。
今回登場した5社の中では、現状CATLが頭ひとつ抜けている状況となっていて評価額も約15兆円という企業価値がついています。
テスラがトヨタの時価総額を追い越したように、世界でEVシフトという流れができています。
車載バッテリーメーカーは、しのぎを削って高性能バッテリーの開発を行っています。
次の課題は、全固体電池です。従来と比べて、安全性が高いという強みがあります。
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